今回は、私が実践していた理論暗記の方法についてお話します。
税理士試験合格は理論暗記がカギ
税理士試験において1番苦労するのは理論暗記ではないでしょうか。
私は最初に受験した税法は消費税法でしたが、最初の授業で税法科目は理論テキストを丸暗記しなければ合格できないという話を聞いた時に、正直意味が分からず信用していませんでした。
「まぁ暗記していなくても雰囲気とかイメージで良い感じに書けば合格するだろう」と思いながら勉強を進めていましたが、一字一句暗記できている前提でミニテストや模擬試験に出題されてきますので点数が全く伸びず、途中から本気で暗記に取り組んだ記憶があります。
暗記すべきページ数は、消費税法で80~100ページ、相続税法で100~120ページ、法人税法で160~180ページほどだったと思いますが(当時の理論テキストを廃棄してしまったので正確なページ数は覚えていません)、もう二度と経験したくないと思えるほどツライものがありました。
しかし、ツライからこそ暗記しきれない人が多く、暗記できれば確実に他人より点数を稼げるので「理論暗記なくして税理士試験合格はない」と言えるのではないかと思います。
書いて覚えるのはデメリットが大きすぎた
理論暗記をする方法には、書いて覚える、見て覚える、読んで覚える、など色々な方法があります。
私の場合は、当初は次のように暗記をしていました。
- 理論テキストの文章に、主語、述語、期限、任意規定、強制規定、など一定の基準のもとでマーカーによる色分けをする
- 単語ごとに「/」を書いて区切り、「又は」「及び」「並びに」「若しくは」の単語には「〇」を付ける
- 1と2を書いた理論テキストを見ながら何度も書く
しかし、以下のようにいくつものデメリットがあったので途中でやめました。
- 1回書いただけでは覚えられないので何回も書くことになるが時間がかかりすぎる
- 手首を痛めて整形外科に通うことになる
- ボールペンのインクの消費が激しい(最短2日で無くなる)のでインク代がかかる
- 色分け、/、〇の区分が面倒なうえに思ったほど暗記に貢献していない
そのため、これらのデメリットを解消することと、理論暗記によるストレスと脳への負担軽減のため、できるだけ楽に覚える方法を考えました。
理論暗記は歌を覚えるように暗記するのが1番楽
私が今まで勉強で暗記してきたものは、英単語や歴史の年号など短いものばかりで、文章丸々暗記するといった経験がありませんでした。
そこで、勉強以外で文章を暗記した経験がないか考えたところ、音楽の歌詞を覚える方法が使えるのではないかと考えました。
歌詞を覚えるまでの流れとして、音楽を聴く、歌詞を見ながら音楽を聴く、歌詞カードを見ずに音楽を聴きながら歌詞を思い出す、カラオケで歌う、といった感じになるかと思いますが、私はこれを理論暗記に応用しました。
ボイスレコーダーを使って理論暗記の下準備
私は理論暗記の下準備として毎回以下のことをしていました。
- ボイスレコーダーを準備する
- 理論テキストを1題ごと(1-1、1-2…)に分けて音読しながら録音する
- 毎日1回以上、録音した音声全てを1.5倍速で聴くと同時に理論テキストを見ることで「見たことない文章」から「見覚えがある文章」に徐々に変えていく
理論テキストを歌詞カード、理論テキスト音読した声を録音したものを音楽の代わりにする
私は1題ずつ以下の流れを繰り返して理論暗記をしていました。
- 10回以上連続で繰り返し聴く
- 聴きながら理論テキストを同時に見る
- 目を閉じて文章を思い出しながら聴く
- 3で思い出せない文章が多ければ2から繰り返す
- 4まででほぼ完璧に暗記できたと思えば紙に1回書く
- 5で8割程度合っていれば暗記できたものとして次の暗記にうつる
以上、参考にしてみてください。